明石 (源氏物語) (Akashi (The Tale of Genji))

明石(あかし)は、『源氏物語』五十四帖の巻名のひとつ。
第13帖。

あらすじ

須磨は激しい嵐が続き、光源氏は住吉三神に祈ったが、ついには落雷で邸が火事に見舞われた。
嵐が収まった明け方、源氏の夢に故桐壺帝が現れ、住吉の神の導きに従い須磨を離れるように告げる。
その予言どおり、翌朝明石入道が迎えの舟に乗って現れ、源氏一行は明石へと移った。

入道は源氏を邸に迎えて手厚くもてなし、かねてより都の貴人と娶わせようと考えていた一人娘(明石の御方)を、この機会に源氏に差し出そうとする。
当の娘は身分違いすぎると気が進まなかった。
が、源氏は娘と文のやり取りを交わすうちにその教養の深さや人柄に惹かれ、ついに八月自ら娘のもとを訪れて契りを交わした。
一方都では太政大臣(元右大臣)が亡くなり、弘徽殿女御も病に倒れた。
自らも夢で桐壺帝に叱責され眼病で気弱になった朱雀帝はついに源氏の召還を決意した。
晴れて許された源氏は都へ戻ることになったが、その頃既に明石の御方は源氏の子を身ごもっていた。
別れを嘆く明石の御方に源氏はいつか必ず都へ迎えることを約束するのだった。

[English Translation]